中島みゆきさんの「ファイト!」という曲。
40年たった今でも年齢問わず多くの人に愛される名曲です。
そしてやっぱり、いつ聴いても鳥肌が立ちます。これまでに一体何人の人がカバーしたことでしょう。
老若男女問わず知られている名曲中の名曲ですが、一部の人はこの曲を怖いと感じる人がいるようです。
果たして本当に怖い曲なのでしょうか。そしてこの曲を通して中島みゆきさんが伝えたかったことはいったい何でしょうか。個人の見解を含めながら解説していきます!
曲の過程

「ファイト!」は1983年に発売された「予感」というアルバムの一曲として収録されました。
きっかけは中島みゆきさんのラジオ「オールナイトニッポン」でのお便りでした。
オールナイトニッポンといえば、リスナーの悩みに中島さんが心から寄り添うアドバイスをしている姿が印象的です。
中島さんははっきりと明言しているわけではありませんが、リスナーの生の声にしっかり応えつつ、このラジオが曲を作りだす一つの材料になっているようです。
そう考えると、当時のラジオの存在は偉大ですね。
1983年当時はSNSがなく、今以上に弱音を吐きにくかったりすると思います。そんな時代に中島みゆきさんのラジオは人々の心の支えとなっていたことでしょう。
一番の歌詞
一番では、三つの場面が出てきます。
初めに出てくる女の子は、学歴が低いというだけで仕事を任せてもらえないという理不尽さに嘆いています。
そんな女の子のやり場のない悔しさとともに、女の子の強さも感じられます。
次は、何か悪いことをした(と思われる)少年が「ガキのくせに、と頬を打たれ」ます。
おそらく盗み?か何か悪さをして、大人に押さえつけられているのだろうと推測できます。もしくは反抗期の子とか?
年を取るという表現は、悔しい思いをしながらも諦めを表しているのではないかと思います
三人目に、駅のホームで子供が突き落とされているのを目撃したにも関わらず、何も助けられなかった女性が出てきます。
人間は恐怖に陥ったときに何も動けなくなる生き物であることが科学的に証明されているようで、女性の行動はある意味本能なのかもしれません。
それでも女性は自分の過ちから目を背けず、「自分が一番の敵である」と言います。
そしてサビでは「闘う君の歌を闘わない奴らが笑うだろう」という歌詞が印象的です。
これは何かに本気で挑戦する人を「どうせできないだろう」とあざ笑う様子です。でもそれは本気で挑戦して成功体験をしない人が言えるセリフです。だからそうやって笑う人のことは気にしなくていいというメッセージが読み取れます。
二番の歌詞

二番では暗闇の中で川を上っていく魚が登場します。
ここで出てくる魚とは、ほぼ鮭のことです。なぜなら鮭は川を逆上する生き物で上流にたどり着けるものはほんのわずかでそれ以外は途中で力尽きて海に流されるからです。
「やせこけて、そんなにやせこけて」とまたまた怖い歌詞が登場しますが、川を逆流するためにボロボロになった状態でも進んでいく鮭の力強さを感じます。
これはおそらく魚を人間に例えているのでしょう。
鮭が上流に変えることが難しいように私たちも成功を手にできる人はほんの一にぎりです。
夢を持ってもそれが叶わず挫折していきます。それでも諦めずにボロボロになってでも立ち向かう勇姿に拍手を送りたくなりますね。
三番の歌詞
三番は田舎の町から出られない女性が出てきます。
「ふるさとを捨てるのか!」といった地域ならではのしがらみのせいで東京へ行くことがかないませんでした。
しかし東京行きの切符を「あんた」に渡したことは彼女にとっての一つの希望の象徴ではないかと思います。
「あんた」とは、その女性にとって大切な人か誰かでしょう。
そして次に「あたし男だったらよかった」という女性が現れます。
そう思う所以は何でしょう。当時は男性が仕事をし、女性は結婚して家事をすることが普通でした。そんな中きっと何か意見を言っても「お前は女だろ」と押さえつけられたことでしょう。
力ずくで男の思うままになった、というところで男女のパワーバランスがわかります。
結局なんの歌?
ファイト!は様々な人や生き物が出てきて、それぞれに苦労が見えました。
それでも一貫しているテーマが「理不尽との闘い」でした。
みな理不尽に屈せず、当たり前とあきらめずに立ち向かう登場人物たちの姿に心を打ち、共感する人がいるからこそ40年を超えて愛される名曲となったのです。
「世の中は楽しいことがあるよ!がんばろう」という綺麗ごとを歌っているわけではありません。人間の汚さ、そして弱さから決して目をそらさないからこその説得力があります。
なんだか不穏なワードが出てきて怖いと感じますが、深く読んでいくと実は最大級の応援歌であることがわかると思います。
そして私たちが本来闘うべきものは何なのか、問いかけてくれます。
人と争うわけではなく最後は自分との闘いだと力強く教えてくれます。曲の意味を知ったときあなたはきっと生きる希望が湧いてくるでしょう。
カバー
最後に「ファイト!」を感動的にカバーしたミュージシャンやアイドルを紹介していきます。
・うぴ子 さん
Youtube の弾き語り動画が800万回も再生されています!すごいですね!
ダイレクトな感情表現をされていて、力強い歌声がとっても感動的です。言葉を大切にされているのが伝わってきます。
・吉田拓郎 さん
中島みゆきさんと同時期にフォークシンガーとして第一線で活躍した吉田拓郎さん。
渋さと深さのあるこれまた味わいのあるファイトです。吉田さん自身も不調が続いた時期があり、苦い思いをされてきたとのこと。
吉田さんのこれまでの生き様が声になって届きます。若者が歌うファイトと違うことがすぐに感じ取れます。
・岩﨑大昇 さん(美少年)
美少年というアイドルグループで活動している岩﨑さん。何となく見ていたTikTokで美しい歌声が流れてきて思わずリピートしました。
ラヴィットという番組で、出だしを歌っています。淡々と、繊細に歌い上げていて、ついつい聴き入ってしまいますね。



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